レスリングの練習をする上で、知っておくべき基本的な常識があります。皆様が安全に気持ちよく練習するためのマナーや考え方になります。是非とも頭に入れておいて下さい。

1.練習着について

■練習での服装
レスリングの練習は基本的にTシャツやコンプレッション類、下は短パンやスパッツなどを履いて練習しています。チャックのような金具やプラスチック、硬い物がついている衣類は怪我をするので使用しないで下さい。また、ダボダボのシャツ、パンツは指が引っかかったりして危険です。なるべくフィットしたものを選びましょう。

■インナーサポーターを着用しましょう
短パンの下はスポーツサポーター等を履くようにしましょう。競泳用の水着やスパッツなどでも構いません。衛生上、履いてきた下着をそのまま着けて練習をしてはいけません。

■レスリングシューズを着用しましょう
レスリングはシューズを履いて行う競技です。裸足だと滑ったり引っかかったりして危険ですので、必ずレスリングシューズを着用して下さい。購入に際してはコーチにご相談下さい。

■練習着は数枚用意する
レスリングは当然汗をかきます。特に夏場は清潔感を保つために、練習にはシャツ類は2枚以上は用意し汗を多くかいてきたら必ず着替えましょう。また汗ふき用タオルも必要です。

■着てきた服は絶対に使用しない
レスリングは対人競技ですので、いつも清潔にすることが求められます。履いてきたシャツ、下着、靴下などは練習では使用してはいけません。練習専用の洗ったものを着ましょう。

2.衛生のことについて

■清潔さを保つ
先程も書いたとおり、レスリングは直接的なコンタクトスポーツですので、清潔さがとても重要です。練習着はきれいなものを使用し、汗をかいたら着替えて下さい。
練習後は必ずシャワーを浴びましょう。また、これは義務ではありませんが、練習前にシャワーを浴びる選手や口臭予防のため歯磨きをする人もいます。可能な限り気を遣って下さい。

■皮膚病に気を付けて
レスリングで怖いのは皮膚病の感染です。自分だけでなく周りの人にも感染します。いくつか種類がありますが、皮膚が赤くただれ、痛みやかゆみが出て、明らかに虫さされではないようでしたら速やかに皮膚科を受診して下さい。そして指導者に連絡し練習はお休みして下さい。一度画像をトンズラン菌、真菌、タムシ、とびひなどで検索して下さい。
こちらも参考になりますのでお読み下さい。

3.練習のマナー・ルール等について

■爪を切る
爪は怪我のもとですので、ちゃんと切っておきましょう。

■怪我をさせない
格闘競技は相手と闘うわけですから、当然危険な面があります。だからこそ、逆に相手に怪我をさせないということに是非とも気をつけて下さい。相手がいての練習です。相手を怪我させるということは自分も同じ目に遭うかもしれません。
危険な技はかけない、怪我をしやすい状態を理解しそのような場面では絶対に無理はしない、いい加減な気持ちでスパーはしないなど、怪我に対する意識を高めることで大きく怪我の発生率を下げることが出来ます。

■指導者の指示に従う
これはマナーというよりもルールです。これは色々な意味がありますが、一番重要なことは安全面のことです。 怪我を未然に防ぐには、周りからの注意は不可欠になります。指導者は場面場面を見ながら色々な指示を出してきますが、とりわけ安全面に関する指示は絶対のものとして考えて下さい。

■準備運動はしっかりと
レスリングは準備運動を念入りにしますが、遅れて練習に参加した場合、準備運動が疎かになってしまいます。しかし、ある程度体を温めてならしてからでないと怪我がしやすくなります。遅れてきたときは自身で意識的にきっちり準備体操をしましょう。やり方が分からなければ指導者に指示を受けて下さい。

■タオルで体をふきましょう
練習用のタオルを持参し、たくさん汗をかいたらふくように心掛けましょう。特に腕、肩周りは試合でもハーフタイムでもふくことが求められます。

■握手
柔道は、必ず礼に始まり礼に終わりますが、レスリングは握手に始まり握手に終わります。打ち込み、スパーリングなど、1対1で練習を行うときは、握手が不可欠です。レスリングの握手は両手で握るようにするのが特徴です。


以上、宜しくお願い申し上げます。